【 358 】検証、シアノン。

 

 

 

 

 

やっと手に入れたので試してみましょう・・・・・

 

・・・・・相互リンクさせていただいている「七力夕二」さん。パテやプラ板での切った貼ったといったアナログ技術も、3Dプリンタによる

 

パーツ自作といったデジタル技術も縦横に駆使されて、大改造&超美麗な作品を作られる凄腕さんです。その七力さんが、パテとして愛用・多用

 

されているシアノンDW。「ヒケないですよぉ」とのコトなので試してみたいと思ってました。

 

で、今春の四国オー集で ウカイ さんにお話させていただいた時に、ボンネットの形状の大幅改修にやはりシアノンを使用されているとお聞き

 

しました。このお二人がヒケないと仰ってるんですから、とっても信頼できるんですが、見ていただいている皆さんへの話題提供にもなるので、

 

実験してみるコトにしました (^_^) 

 

 

1ミリ厚のプラ板に穴を開けました。

 

底抜けではダメなので裏からプラ板貼ってます。

 

 

比較用にタミヤの光硬化パテ、

 

同エポキシパテ(速硬化タイプ)と並べて

 

穴を埋めます。

 

エポキシパテの硬化を待って、

 

翌日にサンディング。(400→600→1000番)

 

この時点では もちろん真っ平らですね。

 

 

他の2つに比べてシアノンはかなり硬い。

 

研磨時に回りを余分に削っちゃわないように

 

注意が必要と思います。この実験は平らな

 

プラ板なので大丈夫ですが。

 

 

クレオスの缶スプレーのサフを吹いて

 

5日経過。

 

 

光硬化はほんの少しヒケが見られて、

 

シアノンはもうちょっと凹みが大きめかな。

 

エポキシは境界線クッキリのヒケ具合です。

 

 

上のモノをサンディングして、再度平らにして

 

おいてからセカンドサフを吹いて5日。

 

 

どれもうっすらヒケてますが、シアノンが一番

 

ヒケが少ない。

 

光硬化とエポキシは穴の輪郭が分かりますね。

 

 

もう一度サンディングして平らにしておいて、

 

 

製作中のR380 に使っている、クレオスの

 

缶スプレーのレッドを吹きました。

 

 

 

プラ板の下段をご覧ください。

 

光硬化とシアノンはうっすら凹んで、エポキシは

 

またまた輪郭線がクッキリ現れました。

 

 

 

で、上段のようにヒケが見えなくなるまで

 

サンディング。

 

 

で、サンディングした上の段のみに、クレオスの缶スプレーのクリアを吹きました。

 (以下、プラ板の上段のみを使って実験。違う実験を思いつくかもしれないので下段は確保しときます。)

 

 

クリア塗布5日後の様子です。

 

光硬化のヒケの進行が顕著ですねぇ。

 

実際の製作時にも、クリアでヒケが急に目立つ

 

経験よくありますな (^^;)

 

 

 

軽く1000番を当ててみるとヒケ具合が

 

よく分かります。

 

シアノンのヒケはゼロではないですが、

 

かなり軽微。

 

またまたサンディングしてフラットに。

 

 

 

そしてセカンドクリア。今度はエポキシのヒケが

 

クッキリ。光硬化も凹みが大きいですね。

 

シアノンはほぼ平らなままです。

 

このアト、もう一度研磨してから最終クリアをたっぷり吹いて、最後は鏡面に磨く予定です。

 

ふだんの製作に近い工程にしたいので、乾燥時間も長く取るつもり。最終結果は後日紹介しますが、シアノンが良さげなのは今の時点でも

 

分かりますね (^_^)

 

 

最近仕事が立て込んでいて、帰宅の遅い日が続いてます。土日もフルに仕事だったし (T_T) 

 

当面忙しいのが続くんですが、少しはマシになるので、R380の続きもそのうち紹介しますね。

 

 

 

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コメント: 14
  • #1

    black? (水曜日, 05 6月 2019 09:55)

    模型転倒虫さん、おはようございます。

    こうして拝見させていただくと、
    凄く良く違いがわかります。
    ありがとうございま~す!

    硬いのを削るのはハードルが高そうで
    上級コースな感じ(笑)。

    シアノンの事以外にも、クリアでのヒケ目立ちや、
    番手や均しの程度、塗装作業の間隔と天こ盛りで、
    凄く勉強になります!

    土日もフル・・・って。。。
    体調には十分お気をつけて下さいませ。

  • #2

    Bluebell (水曜日, 05 6月 2019 16:58)

    う~ん、とても興味深い実験ですが、化学反応型のパテが、完全硬化後にいつまでも肉ヤセしていくというのはちょっと考えにくいですねぇ。
    これは、塗料を上掛けした後でその都度体積が減っているので、パテの肉ヤセではなく、塗料の吸い込みが起きているのではないでしょうか?
    それが、エポキシ→光硬化→シアノンの順に少ないのでは、と推察します。
    シアノンはあくまでシアノアクリレート系の瞬間接着剤の一製品ですので、他の瞬着でも同じ結果になるのか、シアノンだけが秀でているのか、それが知りたいところですね。
    自分も試してみたいので、もしよかったらちょびっと分けてくださいませ。

  • #3

    120sec (水曜日, 05 6月 2019 20:13)

    模型転倒虫さん、こんばんは!
    この実験結果は驚きです!!
    光硬化パテ、エポパテがここまでひけるとは!!
    今後は時短を狙って光硬化パテでやろう、っては思わなくなりました。
    ちょっと固くて削りにくくても瞬着でやるべき、なんですね。

  • #4

    模型転倒虫 (水曜日, 05 6月 2019 22:20)


    black? さん、こんばんは。

    私の仕事、black? さんのHNから「?」を外した状態なんです (^^;) 
    まあ、この状態で30年以上続けてるので、それなりに疲労のコントロールは身についてるんですが、シンドイもんはシンドイですよねぇ。
    年齢的にも昔のようには行かなくなってきてるし。それでも今年からは以前より休める日が増えてるし、マシにはなってるかなって感じです。

    まだテスト中ではありますが、シアノンの使い勝手は評判通りのようで嬉しいです。
    今後のお気に入りの道具になりそう (^_^) 後日、最終結果も紹介しますので、またご覧くださいませ。

  • #5

    模型転倒虫 (水曜日, 05 6月 2019 22:24)


    Bluebell さん、こんばんは。

    了解、おやすいご用です。とはいえ、モノが瞬着ですから「小分けにして持ってく」ってワケにはいきませんねぇ (^^;)
    実験の準備ができたら、またご連絡ください。持参しますよ。

  • #6

    Bluebell (水曜日, 05 6月 2019 22:48)

    ありがとうございます!
    自分も「分けてください」と書いておいてから、分けてもらいようがないなぁと気付きました笑。
    必要になったら連絡いたしますね。

  • #7

    模型転倒虫 (水曜日, 05 6月 2019 22:53)


    120sec さん、こんばんは。

    「埋めた」所が「ヒケる」、本当にいやな現象ですねぇ。
    ブラックバードのサンルーフ&ニュービートルのリヤバンパーではめちゃくちゃ苦労しました。
    特にブラックバードは磨き終わった時点ではピカピカだったのに、数か月後に見たらルーフにスジが復活してて (T_T)
    この時は瞬着+ベビーパウダー作戦だったんですよぉ!

    その頃、展示会に参加するたびに上級者さんに良い方法がないか聞きまくって、結論は「何を使ってもヒケる」でした。
    で、去年、「ヒートペンでプラ材を溶着する」作戦が成功したので、私の中ではヒートペンが決定版です。
    今に至るまで、ストラトスもBBもノープロブレム♪

    シアノンも同じぐらい有効だと嬉しいですねぇ。プラ以外の場合も使える作戦になりますもんね。
    今後、磨き上げまでやってみて、本当の最終結論は数か月放置後、ってコトになります。
    また続報しますのでお楽しみに (^_^)

    RXー3のボディ、難物のようですねぇ。。。「辛くなってきた」ってお気持ち、とってもよく分かりますけど、完成時のカタルシスを
    目指してがんばってくださいませ!!

  • #8

    模型転倒虫 (水曜日, 05 6月 2019 22:56)


    Bluebell さん、了解です!

  • #9

    いこまにあん (木曜日, 06 6月 2019 04:34)

    ご無沙汰しております。実験とても面白く、興味を持って拝見させていただいております。

    一点、エポキシパテについて、私は特にフィギュアの造形などに多用しておりますが、
    速乾で6時間、一般のものでも12時間程度で硬化するとあり、確かに加工が可能な固さには
    なります。ところが実際には、盛った厚みにもよりますが、2~3日経っても爪を立てて押さ
    えるとへこんだりして、完全にカチカチに硬化するには数週間を要することもありました。
    今回の実験でエポキシパテがヒケているのも、完全硬化に時間がかかるのを裏付けているのか
    もしれませんが、どうでしょうか。

  • #10

    七力夕二 (木曜日, 06 6月 2019 20:57)

    シアノンとの比較テスト、面白いです!
    光硬化パテも、エポキシパテもヒケないわけじゃないんですね...。
    私の場合だと、ポリパテがヒケてしまって何度も泣きました。完成して何ヶ月かしてからよく見るとヒケていてガックシみたいな。だからポリパテは大事な改造箇所にはもう使わないようにしました。コスパがいいので、つい使いたくなっちゃうんですが。シアノンで改造したところは今のところ大丈夫みたいです。
    あと、シアノンはそのままでは使わないで、Mr.SSP(瞬間接着パテ)に付属していた粉末を1:1くらいを基準に混ぜて使っています。そのままだとなかなか硬化しないし、硬化しても固くて削りにくい感じでした。あと、盛ってから硬化促進剤(アルテコ 業務用 瞬間接着剤用硬化促進剤 スプレープライマーを使ってます)を吹けばすぐに硬化するので作業性がいいですよ!

  • #11

    模型転倒虫 (木曜日, 06 6月 2019 21:54)


    いこまにあん さん、こんばんは。コメントをお寄せいただき嬉しいです、ありがとうございます。

    タミヤのエポキシパテの硬化の具合について100%同意見です! 速硬化タイプの方を多用しますが、盛ったアト6時間どころか、24時間後の
    翌日の模型タイムに加工するのが常ですが、表面に柔らかさが残ってますよね。それで、硬化後もこんなモンか、って思ってて、忘れた頃に
    触るとカチンコチンに変わってるという。。。

    ついこないだも、BBのシフトノブ用にエポキシパテで団子を作りました。いつものように柔らかめに固まったのを黒く塗って使いました。
    で、数週間後に、予備に作ってあった団子が机の隅に転がってるのを発見。床に落としたら「カチーン」って、それはそれは硬質な音が! 
    本当に硬化直後とその後で硬さが全然ちがいますよね。

    いこまにあん さんの予想、当たってそうに思いますが、今回の実験でのヒケの現象の理由かどうかの判断は、知識のない私にはできません。
    硬さが増す過程で体積が減るのかどうかは分からないなぁ、と。 以前に、2種の樹脂の分量が等分じゃないと硬化が遅くなるのかも、って
    考えたことがあるんです。もしそんな理由なら硬化時に体積減らないかもって考えられませんか? 「かも」だらけの考えですけど (^^;)

    まあ、ヒートペンに続く、ヒケない手段が見つかるコトが一番の目的なので、今後の実験の先行きに期待は膨らんでますよ (^_^)
    よろしければ、また覗いてやってくださいませ。

  • #12

    模型転倒虫 (木曜日, 06 6月 2019 22:22)


    七力夕二 さん、こんばんは。拙い実験記事にご反応をいただき、ありがとうございます。

    本文中にも書きましたが、七力さんの「ヒケない」という経験を伺ってるので、気持ち的には「鵜呑み」状態なんですが、
    普段多用している2種のパテと、条件を揃えて比較してみるのも面白いのでやってみました。

    そうですか、粉末と混ぜて使うと硬さが緩和されるんですね。混ぜるコトで硬化速度が上がるのは知ってましたが、柔らかめになるとは!
    仰る通り、とても硬くて加工が難しいと感じたので、これはありがたい情報です (^^)/ シッカロールでも大丈夫かなぁ。。。

    硬化促進剤はこれまで使ったことなかったんですが、今回シアノン用に購入しました。WAVEのスプレーです。
    サっと固まってくれるのはいいですが、匂いが尋常じゃないですねぇ。体に悪そう (^^;)

    WRXはいつもの 七力さんモデリングで、切った貼った移植した の大改造ですが、これまたいつものようにキッチリまとまりましたねぇ。
    ボディに色もついて、いよいよ終盤ですね。進捗・完成を楽しみにしております。

  • #13

    いこまにあん (金曜日, 07 6月 2019 21:19)

    再度、失礼します。
    私も専門知識がありませんので、すべて推測の域を出ないのですが、エボキシパテの主剤の方に、粘度を下げる
    ために微量の希釈剤(溶剤)が含まれていると聞いたことがあります。それが硬化に伴い蒸発することでヒケを
    生じさせているのではないかと。くどいようですが、あくまで推測です。
    一方、溶剤が抜け切ってカチコチに完全硬化すると、それ以上の体積変化は起こらないでしょうし、薬品等への
    耐性が極めて高いと言われているので、上にどんな模型用塗料を塗っても変化はしないものと思われます。

  • #14

    模型転倒虫 (金曜日, 07 6月 2019 22:10)


    いこまにあん さん、追加情報をありがとうございます。

    なるほどぉ、溶剤が含まれてるなら体積減るハズですね。で、その溶剤が抜けきるまでは変化があり得る、ってコトなワケですか。

    この推測に則って使い方を考えると、

    ①エポパテで何かを作る・・・カチカチになるまで硬化を待てば、ノープロブレム。

    ②エポパテで埋めて面一にする・・・完全硬化を待ってヒケた分上乗せ→上乗せの完全硬化を待ってまた上乗せ→以後繰り返し、って感じで、
    とんでもなく時間がかかって現実的じゃないですね。

    ヒケるものだと承知の上で、使う場面を考えたり、他の素材と組み合わせたり、っていうコトでしょうかねぇ。
    ひとつ賢くなりました! ありがとうございました。